忍者ブログ
http://es21impre.blog.shinobi.jp/
このblogは、アイシールドで出てくる戦略・用語を分かりやすく説明する事を目的とした感想blogです。火曜日23時頃更新予定(週によって前後あり)。本家サイトはhttp://fake.s22.xrea.com(プロフィール部分にリンク有)
 
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

泥門デビルバッツvs.神龍寺ナーガ
残りは時間は8分ほどで、21-35と14点差まで追い上げた泥門。
しかし続いての神龍寺の攻撃時に、阿含がクロスオーバーステップを
使ってセナを抜いてしまいました。
ムサシの冷静な判断でサイドラインへ押し出しましたが、
20ヤードもの前進を許してしまう事に。

通常ランプレイでは、前進できる距離は3~5ヤードほど。
NFLの選手の中でも、1回の平均前進距離が5ヤードを
超える選手はめったに出てきません。
1プレイ当たりの平均が4ヤードという事から、
20ヤード進むという事が、かなりのビッグプレイである
と理解していただけるのではないでしょうか。

大きな前進を許して悔しがる黒木&戸叶ですが、それよりも問題が……
セナ君が倒れこんだまま起き上がれない状況になっていました。
泥門は最後のタイムアウトを使うと、
モン太がセナに肩を貸してベンチまで戻しました。
しかし、まだ2本差を追いかける状況にも関わらずタイムアウトを
使い切ってしまったのは、セナ君の足のためとはいえ苦渋の決断です。

セナ君の足が限界だとして、出場を止めるどぶろく先生に対し、
ヒル魔さんは「出す」とあっさり言い放ちます。
「言うと思った…」と思うセナ君、ヒル魔さんに慣れすぎです。

ここで、手を伸ばそうとしていたまもり姉よりも先に、
ムサシが止めに入ってきました。
病床に伏せる親父さんを引き合いに出した上で、
殴ってでも止めると脅しをかけてきました。
しかし、ヒル魔さんの意見は揺るぎません。
するとムサシがヒル魔に殴りかかりました。
気が済むなら殴れとヒル魔さんが言いましたが、
まさか本当に殴るとは……。
でもヒル魔さんにとっても苦渋の決断だったはず。
セナ君の足が潰れたら元も子も無いのですが、
ここで負けてしまう事はクリスマスボウルへの道を
閉ざしてしまう事と同義なんですから。

結局、セナ君をフィールドに投入して次のプレイが開始。
再びドラゴンフライで攻めてきた神龍寺に対し、
LBの黒木をブリッツで突っ込ませました。


通常守備側は、オフェンスライン5人に対し、
ディフェンスライン4人でプレッシャーをかけます。
オフェンスラインは1人余る事となりますが、
ブロックの力関係のバランスはこれでちょうど良い位なのです。
守備側は1人がブリッツをする事によって、
後方の守備は手薄になるものの、ブロックで1対1の状況を作る事が出来、
ブロックを打ち破りやすくする事が出来ます。

しかし鍛えられている神龍寺のオフェンスラインは、
1人のブリッツではびくともしません。
ブリッツで突っ込んできた黒木君は
きっちり山伏さんに取られてしまいました。
(ブリッツで入ってきた選手をブロックをする事を
 実況では「取る」と表現する事が多いのです)

ブリッツの最大の弱点は、本来守るべき場所に
ディフェンスの選手がいなくなってしまう事。
ブリッツを確認した雲水も、当然それを理解しており
黒木のいたスペースに走りこんだ一休にパスを投げ込もうとしました。
(ブリッツで空いたゾーンに走りこませ、QBにブリッツが
 届く前に投げるパスの事をホットパスと言います。)

一休もモン太をあっさりかわしてフリーになったのですが、
ホットパスを投げようとした雲水は、
ブリッツで突っ込んできたもう1人の選手に気づきました。
突っ込んできたのが石丸にしても、ヒル魔にしても自分には届かない……
雲水の判断は間違っていませんでした。
しかし突っ込んできたのは、セナ君でした。

1人のブリッツの場合、オフェンスラインが5人で
対応できていたとすると、QBの1人を除いた5人がターゲットになります。
守備側は5人のレシーバーに対して、
マンツーマンで守るとすると5人が必要。
するとディフェンスライン4人、ブリッツ1人、
マンツーマン要員5人で10人が必要となり、
補助を出来る人間が1人しかいなくなってしまいます。

ましてや2人のブリッツをした場合には、
レシーバーに対してマンツーマンをしていたとすると、
補助できる人間がいなくなってしまうので、
マークをしている人がミスをする=タッチダウンに繋がる
という、とても危険な状況が生まれてしまいます。
実際には、ブリッツが入ってくるとオフェンスが読んだ場合には、
RBの位置にいる選手にブロッカーを担わせるので、
レシーバーの数は減る事もあります。


しかしRBにブロッカーをさせていなかった場合、
オフェンスラインの5人に対し、
6人でプレッシャーをかける事となります。
このようにディフェンス側が、ブロッカーの人数で勝るように
かけていくブリッツをオーバーロードブリッツと言います。

オーバーロードブリッツになったプレイでは、
プレイがあっという間に終わる事が多いです。
ブリッツが届く前にパスを投げてしまうか、
それともブリッツにQBが潰されてしまうか……。
NFLで、総勢8人でラッシュをかけたプレイを
見た事がありますが、ディフェンスの取っておき
という感じで出してくるプレイなので、
ここぞと言う時にしか使う事はありません。

上でも書いた通り、守備側としてはとても危険な賭けとなる
プレイでしたが、セナ君は投げようとした雲水に襲い掛かり、
ボールをファンブルさせることに成功。
さらにそのボールを確保し、攻撃権を奪い取りました。

セナの登場にあっけに取られる神龍寺の面々、
本来セナがマークするべき阿含は……ノーマーク。
阿含を完全無視の大ギャンブルのブリッツでした。
しかし、ここまでの種まきが功を奏しています。
毎プレイ阿含にブリッツしていたので、
阿含のマークが空になる事なんて、
ほとんどの人が想像出来ていなかったはず。
その心理を巧みに突いた、1回だけの大ギャンブルプレイでした。

実際アメフトでは「見せプレイ」といわれるプレイが存在し、
その「見せプレイ」から色々なプレイに派生させて
相手の裏をかくという事が行われています。
例えば執拗にランを繰り返した後に、
渡すフリを使ったプレイアクションパスをしたり
短いパスになるルートを走らせまくった後に、
ロングパスを狙ったりと、例を挙げようと思えば
いくらでも例が湧き出てきます。

阿含へのブリッツで「見せプレイ」の種を撒き、
本当の目的は雲水へのブリッツ……
ヒル魔さんらしい狡い作戦と言えばそれまでですが、
見事に策がハマってボールを奪った上に、
阿含にも間接的にダメージを与えました。

押せ押せムードな泥門ですが、まだ得点は14点差。
奪った攻撃権は必ずTDに結びつけるのが、逆転勝利への最低条件です。
オフェンスでの次なる策が楽しみですが……
時間が無いからパスプレイ偏重にならざるを得ないのが泥門の辛い所。
どのようにその枷を打ち破っていくのでしょうか。
PR
COMMENT
NAME
TITLE
COLOR
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
MAIL
URL
PASS
COMMENT
TRACKBACK
TRACKBACK URL : 
 
#最新トラックバック
#プロフィール
HN : あんぴ
性別 : 男性
趣味 : NFL観戦
#ブログ内検索
#カウンター
#アクセス解析
#フリーエリア
 
忍者ブログ | [PR]
"あんぴ" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP @ SAMURAI FACTORY INC.