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このblogは、アイシールドで出てくる戦略・用語を分かりやすく説明する事を目的とした感想blogです。火曜日23時頃更新予定(週によって前後あり)。本家サイトはhttp://fake.s22.xrea.com(プロフィール部分にリンク有)
 
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白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツの途中ですが……
今回はマルコの過去話。

ボールを指先に乗せてぐるぐる回すのは
プロ選手でも良くやるのですが……ボールの腹の部分で回すのが普通。
だからマルコのように細い部分でバランスを取るってのは凄いでしょ。
ボールハンドリングに長けている男って感じがしました。
でもそれも天性のものというだけでなく、
他者が目を見張るほどの練習量もあったからこそだったのか。
なんでも卒無くこなす天才型の選手かと思っていたから
この描写はちょっと意外……

氷室丸子さんに迫った理由と、アメフトに対する情熱が
頂点しか見えないという理由というのは面白い。
丸子さん関連はさておき、帝黒学園の姿を見ても折れなかったあたりは
勝負師としては一流の心を持っているなぁ。

さてアメフトの西高東低な力関係ですが、
学生レベルではこの傾向は顕著です。
現実でのクリスマスボウルの成績は
ここ10年(1998~2007年)の関西が8勝していますし、
38回の歴史の中では関西が25勝(12敗1分)と
圧倒していると言っても過言ではない差がついています。

帝黒学園は引き抜きも行っているようですが、
ブランド力を持っている事が大きいと思われます。
一流の選手は、マルコのように「頂点に立ちたい」という
気持ちを持ってプレイしているのですから、
帝黒学園へ入る事が頂点への近道なのであれば、
そこに選手たちが集まってしまうのは当然。
その結果チームが強くなり、そこへ選手が集まりだすという循環に。
アメフトやラグビーなどそもそものチーム数が少ないスポーツでは
地区大会を勝ち抜いた回数が2桁を超えるチームはかなりありますし、
連続出場が10回を越えるチームも多くあります。
ですので一極集中はよく起きてしまう事なのです。

帝黒学園の実力を知ったマルコでしたが、
それでも諦めず勝つ方法を模索した結果が
峨王を使っての力押しだった……
SIC地区の中では群を抜いているとは言っても、
関西は言うに及ばず東京・神奈川にも敵わない。
さらに選手が集まるような土壌でもなく、
チーム力がはるかに劣る状況でしたから、
このような道を選択するのは仕方ない事だったかも。
しかしそれが自らのみに跳ね返ってきたのですけど。

栗田君のタックルでダメージを食らったにもかかわらず
自らの力で立ち上がったマルコ。
まだ同点ですし、諦めた様子は全く有りません。
ヒル魔さんとの応酬は互いのらしさを引き出していた
なかなかの名シーンでした。

最後に小細工などせず峨王での力押しを選択してきたマルコ。
最後の最後で迎えた総力戦、峨王vs.栗田君の
パワー対決の行方が楽しみですよ。
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白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
ヒル魔さんを物理的に潰し、
狙い通りの試合展開に持ち込んでいた白秋でしたが……
自らの体を厭わずロングパスを投げ込んだヒル魔さんの気迫が
泥門の選手たちにも移りTDをゲット。
35-28と1本(1TD)差まで迫ってきました。

春大会の頃にはほぼ無名に近かった白秋が
ここまで勝ち上がってきたのは相手のQBを潰していたから……
しかしヒル魔さんによってその戦略はほぼ無にされつつあります。
スポーツで100%は限定的な状況を除きありえない事。
「もしかしたら」という疑念が動きの幅を狭めてしまうのは良くある事。
白秋は峨王でのQB破壊に頼ってきたチームですから、
通常の戦い方で追い詰められた時の対処に関しては
いくらマルコが策士とは言えやや弱い面があると思われます。

ここで盤戸戦でも出てきた関西の帝黒学園についての情報が……
白秋がこのような戦い方を続けていたのは、
帝黒学園が相手となる事を想定していたのも理由だったようです。

ここで負けるわけにはいかないのは白秋も同じ。
マルコは次のプレイで自らボールを持ち、
ヒル魔さんを狙ってのランプレイを仕掛けてきました。
しかしヒル魔さんはマルコの思考の一歩先を読み、
栗田君&小結君にスタンツの指示を出していました。


スタンツとは本来、DLとLBがポジションを入れ替えたり、
オフェンスラインの選手の間に突っ込む事を指すのですが、
その他にも説明図のようにDLの選手が交差して
ラッシュを仕掛けるプレイを指す事もあり、
今回使われたのはその用法でした。
(この後で出てくるスタンツという言葉は、
 今回のプレイでの用いられたものと考えてください)
スタンツの目的はオフェンスラインのブロックの混乱を引き起こす事。
本来真正面にいる選手が回り込む事になるので、
誰がどの相手選手をブロックするのか、
という分担を瞬時に変えていかねばなりません。
このような場合に意思の疎通が出来ていないと
同じ選手に対して2人以上でブロックに行ってしまう事となります。
そのような動きを少し見せる事によって、
ディフェンス選手を自由に動かしてしまい
QBへプレッシャーをかけられてしまう事となるのです。

しかしスタンツにも当然欠点はあります。
大きく回りこむ選手は長い距離を走る事となりますから、
回りこむ役割の選手がプレッシャーをかけるまでには
かなりの時間がかかってしまう事となります。
ですからオフェンス側としては、
回りこむ選手以外をきっちり処理する事が重要。
この処理に成功すれば時間をたっぷりと稼ぐ事が出来ますから、
パスプレイは成功しやすくなります。

これまでは力で相手の選手を壊してきたのですが、
今度はマルコにその力が向けられる事に。
栗田君にタックルされながらもボールを守ろうとしたマルコでしたが、
圧倒的な力の前にボールをファンブルしてしまいました。
こぼれたボールに選手たちが群がりましたが
セナ君の好ブロックもあり十文字君がボールを奪取。
そしてそのままリターンTDへと繋げました。
TDをした後にスパイクをして喜びを表現する
十文字君が可愛すぎなんですけど、これ。

さあついに追いついてきた泥門。
TDの時点ではまだ1点足りないはずですが、
同点とアナウンスされちゃった。
でもテレビ中継などでも解説者が興奮した為に、
TDの時点で先走って「同点」と言ってしまう事は意外とあります。
キックがほぼ100%決まるため、7点入るのが当然という事から
そのようなミスが出てしまうようです。

残り時間は5分、このまま泥門が押しきれるのか。
それともボールを持つ白秋が再び盛り返すのか。
白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
ヒル魔さんが最後の力を振り絞って投げるロングパス。
その効果を高める為に観客を煽ろうとしたのですが、
まもり姉から鈴音、そして観客へと伝染した酷い顔が凄かった……。
敢えて作戦を言ってしまう事で相手を疑心暗鬼にさせる、
ヒル魔さんらしい仕掛け方です。

プレイがスタートしましたが、
エクスチェンジ(栗田君からヒル魔さんへのボールの受け渡し)も
怪我の影響かどこと無くぎこちなく感じられます。
そしてヒル魔さんは腕の痛みに顔を歪めながらも
ロングパスを投げ込みました。

ヒル魔さんが投げ込んだロングパスは、
スパイラル(ボールの回転)自体は悪くなかったようでしたが
コースが大幅にずれてしまったようです。
モン太は慌ててルートを修正しボールへ飛び込みました。
モン太は右手を使ってマークしていた如月君を制御、
左手だけでボールをキャッチしました……が
如月君も諦めずキャッチした左手へと腕を絡めてきました。

モン太のキャッチ危うしか……と思われましたが
モン太は解かれた右手を使ってボールをがっちりとホールドしました。
如月君が懸命に腕を引き剥がそうとしましたが、
両手でしっかり掴んでいるモン太と、
半身になっている如月君では力の入り方が違います。
さらにモン太の腕は、如月君の腕の上側を通るようになっており
相撲でいえば上手を取ったのと近い状態に。
これも如月君の力が十分に発揮できなくなる要因となりました。
力を売りにしていた白秋相手に対し、
技術も有りましたがモン太は力勝負でボールを奪取。
ロングパス成功で一気に前進する事に成功しました。

泥門の選手たちは喜んでいましたが、
ヒル魔さんだけはマルコに悟られまいと
痛みに耐えて平静を装うという孤独な戦いをしていました。

ヒル魔さんの気迫が他の選手にも伝播、
この後はセナ君と石丸君のランを繰り返し、
ボールをエンドゾーンへと運び込みました。
TDの時点で8点差、これで1ポゼッション差になりましたが……
パスという選択肢を失っている泥門にとっては
まだまだ大きなビハインドと言えます。
次の白秋の攻撃を止められるか。
白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
ヒル魔さん復帰後最初のプレイは、斜めのダイレクトスナップで
セナ君へのにボールを渡すという奇策でTDをゲット。
これで35-20としましたが……その後のTFPにおいて
ヒル魔さんはホルダー役をセナ君に託してしまいました。
そのTFP、ムサシのキックはかなりぶれましたがなんとか成功、
1点を追加し35-21としました。
20ヤードほどしかない近距離のTFP(トライ・フォー・ポイント)において
ムサシのキックがああもブレてしまったのは、
ホルダー役のセナ君が縫い目を蹴る側に向けて置いたのも一因です。

ホルダーについては137th214th downで解説していますが、
ただ単にボールを立てるのではなく、
蹴る時に縫い目を当てないようにボールを回したり、
キッカーの好みに合わせてボールを(蹴りやすいように)
傾けたりしなければなりません。
さらに高校ではキックティーを使うので問題は無いですが、
フィールドのコンディションによっては
ボールが沈み過ぎないように立てなければならない事もあり
見た目以上に繊細な作業が要求されるのです。
ムサシが帰ってきてからは、ずっとヒル魔さんが
ホルダー役をやっていましたから問題は無かったのですが、
この試合ではこの後のTFPが問題になる可能性も出てきました。
しかしムサシが居なかった時代は、適当なホールドに
適当なキック(ヒル魔さん)だったのですから
そりゃ入るわけ無いですよね。

ヒル魔さんのヤセ我慢にはムサシも気づいていました。
チームの士気を落とさない為に黙っていたのかも……。
キック後のセナ君への話しぶりを見ると、
止めたいけども止められないという感じを受けましたよ。
長年一緒にいた仲間だからこそヒル魔さんの気持ちも分かるんだろうなぁ。

続いては白秋の攻撃でしたが、ヒル魔さんは守備でも登場。
しかしまずは十文字君の懸命のタックルが炸裂……
そのコマの中でもヒル魔さんは棒立ち状態でしたが、
マルコはヒル魔さんの怪我に確信が持てていない為に
ヒル魔さんを攻める事が出来ません。
さらに次のプレイでは蛭魔さんがブリッツを仕掛けていました。
怪我でタックルなど出来る状態ではないのにブリッツを仕掛ける。
本当にタックルできないのか分からない状態ですから
プレッシャーを受けたマルコはパスを投げ捨てで後退を回避。
このプレイはヒル魔さんの策士という面での真骨頂、
「死諸葛走生仲達」という感じのプレイでした……って、
ヒル魔さん死んでいないですけどね。
居るだけで相手の選択の幅を狭めるの存在であるヒル魔さん、
「悪魔の石造」というのは言い得て妙ですね。

攻撃権を失う事となった白秋でしたが、
パントでヒル魔さんの方に蹴りこみ状態を試してきました。
しかし飛んできたボールをヒル魔さんは触れる事が出来ず
ボールを後方へと逸らしてしまいました。
パントキックは蹴った瞬間に攻撃権が失われますから
このボールを白秋側に拾われたとしても泥門の攻撃権は変わりません。
ですがボールを確保した位置から攻撃が始まるので、
後逸してしまうとより長い距離を進まねばならなくなります。
という事で急いでリカバーしたモン太ナイスです。
このプレイでマルコは9割方腕が壊れたと判断したようですが……
9割方という事は、まだフェイクの可能性もあると思っているのか。
慎重すぎるとも思えますが、直接確認する事が
未だにできていないのですから断定出来ないのも理解できます。

ここで医務室でのヒル魔さんとまもりさんの
やり取りが描かれましたが……ここであの3問クイズを持ってくるか。
ヒル魔さんの言う通り、NFLでは骨折した状態のまま
プレイを続ける選手は良く見られます。
一番印象深いのは2002年、WEEK 11のARI @ PHI戦においての
PHIのQBマクナブが足首を骨折したままプレイした事。
しかもただプレイをしただけでなく、
自己ベストに近い状態のパス成績までたたき出したのです。
という事でまもりさんが答えに困窮するのは当然。
正解は「○」ですが、そのように答えれば
ヒル魔さんが強行出場するのが分かりきった事でしたから。
しかし「×」と答えてしまったが故に不正解、
これで従順に働く事という約束を守らざるを得なくなりました。
まもりさんに約束を守らせるのと同時に
自分も仲間との約束を守る為にフィールドへ戻る。
しかしヒル魔さんが怪我しているのは投げる手である右腕、
QBの命ともいえる腕の怪我は他の部位とは比べ物にならない位
影響は大きいはずなのですが……
ラストチャンスに賭けるヒル魔さんの思いが伝わってきます。

怪我の影響で投げられてもあと1回というヒル魔さんでしたが、
その1回をいきなり使うと提案してきました。
確かにパスがある事を早めに見せないと、
相手の疑心暗鬼が解けてしまいかねません。
ヒル魔さん渾身のパスとモン太のキャッチで如月を打ち負かし
点差を詰めて白秋を慌てさせたいですね。
白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
フィールドにヒル魔さんが帰ってきました……が、
処置後なのに何故血だらけと思ったらケチャップってまた古典的な。
しかしこの後のヒル魔さんとのやり取りからは、
それぞれの成長を感じられました。
特に十文字君の台詞がかっこよすぎでした。
35-14と3ポゼッション差で戻ってきたヒル魔さん。
骨折した右腕だけでなく左腕にも包帯が、これは何でだろう。

さてヒル魔さんが復帰して最初のプレイは
レシーバー3人を固めて配置するバンチフォーメーション。
束にするというbunchの名の通り、レシーバー同士を近くに置き、
ディフェンスを守りにくくするフォーメーションです。
3人が固まっているので、ゾーンディフェンス相手の場合は
1人が担当するゾーンに複数人を送り込みやすくなります。
マンツーマンディフェンスの場合でも、
内側のレシーバーが外側に、外側のレシーバーが内側にというように
3人のレシーバーがクロスするように走ると、
マークの受け渡しを失敗したり、選手同士がぶつかってしまって
レシーバーがフリーになるような状況が生まれやすくなります。
またディフェンスの人数を偏らせるという狙いもあります。
3人のレシーバーが固まれば、ディフェンス側もそのサイドに
人数を割かねばならなくなります。
そうすると逆サイドの人口密度が下がるので、
ランやパスをやり易くなります。

戦術の広がりが大きいこのフォーメーション、
久々のヒル魔さんvs.マルコの対決と思われましたが……
ヒル魔さんの選択は、モン太・夏彦さんをリードブロッカーとした
セナ君へのダイレクトスナップからランプレイでした。

ロングスナップを斜めに投げるプレイは、
ロンリーセンターのプレイの時に見た事がありますが、
ここでそんなスペシャルプレイを使ってくるとは。
しかしこの場面でその難しいロングスナップを
しっかり決める栗田君の技量はやっぱり凄い。
その体格からブロックに注目が集まりやすい栗田君ですが、
実はスナップの技術も凄いのですよ。
ずっと選手が揃わず、ヒル魔さんと練習していたからでしょうけど。

自分に注目を集めておいてスルーするという、
ヒル魔さんらしい策は見事に成功。
マルコを中央へひきつけ、如月など他のディフェンス選手も
モン太と夏彦さんがしっかりブロック。
ダウンフィールドへと抜けたセナ君はディフェンスの選手をかわし、
そのままエンドゾーンまで走りこみました。
エンドゾーンに走りこんだ後、軽くボールを投げる
セレブレーションを見せるセナ君はカッコ良いな。
セナ君のTDランで35-20と15点差、
キックも決まれば14点差と2TD差となるのですが……
セナ君はこのプレイ選択とそれまでの状況から
ヒル魔さんの体の状態がおかしいと疑いを持ったようです。
得点差を詰めた泥門ですが……ヒル魔さんの状態が気になります。
白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
走れるQBとなったセナ君が白秋を翻弄。
モン太へのTDパスが決まり32-14と点差を詰めた所で
ハーフタイムを迎えました。

追い上げムードが高まり、負けているのに盛り上がっている泥門。
ヒル魔さんの居る救護室には向かわず、
後半に臨もうとするセナ君や栗田君から
この試合での成長を感じる事が出来ます。
対して白秋のベンチはマルコ・峨王以外は少し気落ち気味か。
峨王のパワーに頼って戦ってきたチームだけに
その峨王と互角に戦える存在が出た事で
リードして優位に立っているという気持ちが持てていないのかも。
しかし峨王は栗田君との戦いを楽しみにしていますし、
マルコもまだ食えない様子を見せています。

後半は白秋の攻撃でスタート。
栗田君が峨王を抑える事によってTDこそ防ぎましたが、
K三ツ井がFGを成功させ3点を追加、35-14と3TD差に。

得点差を広げられたとは言え、FGの3点とTDの7点では差が有りますし、
失点をしなければ得点差は一気に縮められます。
その意味でも「取られたら取り返す」というセナ君の発言は
追い上げる立場の気の持ちようとしては間違っていません。

しかし……走るQBセナ君の前にマルコが立ちはだかってきました。
しかも2プレイ連続できっちりマーク、
マルコはQBをスパイする役割を始めたようです。

「走れるQB」をマークする役割の選手であるスパイに関しては
197th downで触れていますがもう一度説明を。
ロンリーセンターの説明の際(253th down)に
攻守の人数について説明しました。
オフェンスはライン5人とQBの6人に対して、
ディフェンスは基本的にDLの4人だけでプレッシャーを与えます。
ここでディフェンスに2人の数的優位が発生するので
セーフティというポジションに人員を割く事が出来るのです。
この事から分かるように、ディフェンス側はQBに対して
マンツーマンでマークするような選手を置く事はほとんどありません。
しかし、セナ君のような走れるQBは
RBと同じようなプレイをしてくる事があります。
ですからディフェンス側は、QBをマークする専門の選手を1人置き、
QBのランプレイなどに対応できるようにするのです。

ボールの行方をしっかり見据えて対応する……
マルコの能力はスパイとして最適です。
さらには如月も復帰し、モン太のパスキャッチをプテラクローで妨害。
セナ君のパスは浮いてしまう為、手負いの如月君でも追いつけてしまい、
プテラクローの餌食になってしまっているようです。

セナ君が自ら動く事で局面を打開しましたが、
今度は白秋側が対応策で封じ込めてきました。
自分がやった事をやり返されたセナ君ですが、
経験と頭脳の面では急造QBのセナ君が格段に劣る状況。
またしても泥門はピンチに陥りました……が
ここであの男が怪我をおしてフィールドに戻って来ました。
新たな策を繰り出し、逆転へと繋げることが出来るでしょうか?
白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
セナ君と小結君、2人を守る為に峨王に立ち向かった栗田君。
守るのではなく攻めの姿勢によって峨王と互角に渡り合い、
峨王のコントロールに成功しました。
栗田君の作ってくれた走路をセナ君が駆け抜け1st down獲得。
ようやく泥門が反撃の狼煙を上げました。

栗田君の復活を喜ぶ小結君 & 泥門の仲間達に対し、
有利な状況が1つ減り何とも言えない表情を浮かべるマルコ。
まだ白秋が大量リードしているにもかかわらず
対照的なムードになりつつあります。

「泥門の誰一人 壊させない」というこんな短い言葉に
栗田君のやさしさと決意の強さが込められているのは凄いな。
栗田君の纏った気迫に泥門の選手すら圧倒されていますが、
これぐらいの気迫がないと峨王と互角に渡り合えなかったって事か……。

栗田君が峨王をコントロールできるようになり、
石丸君のランで地味に3ヤード前進、
泥門は通常のプレイも出来るようになってきました。
さらにセナ君は続いてのプレイの中で
白秋の選手がこれまでより中央に寄ってきた事に気づきました。
中央を圧倒的な存在感で支配していた峨王が
栗田君に互角とは言え抑えられてきた事。
そしてセナ君と石丸君のランで2プレイ連続で中央を突破した為に、
峨王以外の選手が中央への注意を払わなければならなくなってきたのです。

今まではRBとしてボールを持たされたあとは、
走路を見つける事に力を注げばよかったセナ君。
しかしQBとしてプレイする事によって、
フィールド全体の流れを見る必要が出てきた為、
このディフェンスの細かな動きに気づけたようです。

2回の中央突破によってライン5人の外側(オープン)の
選手の密度が薄くなったのに気づいたセナ君。
そこへ自らの脚を使って走りこもうとしました。
しかしマルコが対応に来た為にボールをすっぽ投げてしまいましたが、
これがディフェンスの頭を越えてモン太へのパスとなり成功。
セナ君はヒル魔さんの真似事ではなく、
自分ならではのクォーターバッキングを模索し始めたようです

QBというのはオフェンスの頭脳とも言えるポジション。
身体的な面では、パスのコントロール・飛距離、
ハンドオフとそのフェイク、そして稀にブロック。
頭脳的な面では、瞬時の状況判断によるパスの投げ分け、
ディフェンスの配置から相手の動きを読み取る能力などなど……
アメフトの中でも最も多様な能力を要求されるポジションなのです。

中を攻めれば外が空く、
外を走れば (= QBが動けば)、パス(のターゲットが)が空く
セナ君はQBでのプレイを通じて、
アメフトの戦術の深さを理解し始めたようです。

セナ君のパス自体はヘッポコなのですが、
セナ君自身のランの脅威があるために
白秋ディフェンスはパスに集中できない……
こうなればオフェンスは幅広い戦術を展開できるようになります。

QBには幾つかのタイプがありますが、
王城のQB高見さんは典型的なポケットパサー。
ラインが作る壁(ポケット)の中にとどまり
ターゲットを探してパスを投げるQBです。
対して泥門のQBヒル魔さんはモバイルQB(動けるQB)、
動いてプレッシャーをかわしつつパスを決めるQBです。
しかし動けはしますがランの脅威があるわけではありません。
そして高見さんがセナ君を評した言葉が「走れるQB」。
「動ける」のではなくRB並に「走れる」QBです。
このようなQBは怪我をしやすいのですが、
NFLでもこのような選手は数年ごとに現れます。
現在ではテネシー・タイタンズのQBヴィンス・ヤングが筆頭。
196cm 105kgという大きな体を持ちながらも、
凄いスピードでディフェンスの合間をRBのように駆け抜けます。
このような走れるQBはパス能力に関しては劣る事が多いのですが、
走力がそれを補って余りある武器となるのです。

栗田君に続いてセナ君も目覚めを見せた泥門オフェンス、
QBセナ君からWRモン太へのTDパスが決まり反撃を開始しました。
オフェンスに関しては形が見えてきた泥門、
あとはディフェンスでの対策を立てる必要があります。
どのような形で白秋オフェンスを追い詰めるのでしょうか。
白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
ヒル魔さんの離脱と、それに伴う栗田君の士気低下で
泥門は押されっ放しの状況。
しかしこの厳しい状況の中でセナ君は、
峨王とまともにやりあう正面突破のプレイを提案してきました。
ヒル魔さんのような無茶苦茶な提案を
自信満々に言い放った……と思いきや、十文字君が褒めたのに
すぐに気持ちが揺らぐセナ君が可愛いすぎ。
それでもヒル魔さんの言葉「だからこそ行く」を使って
皆を説得したシーンはかっこ良かった。
でも、直後に決を取っちゃうこの自信の無さが
成長したとは言ってもやっぱりセナ君って感じがします。

それでも仲間を信じて提案したセナ君に対し、
皆も信頼で応えるシーンから、
泥門の選手間にある絆の強さが感じられます。

泥門の選手たちがプレイ開始のために
マルコは泥門の選手たちに違和感を覚えているようでしたが……
セナ君と小結君を中心としたダイブプレイがスタート。
2人は覚悟を決めて峨王へと突っ込んでいきました。

心が折れかかっていた栗田君でしたが、
ここでようやく目覚めてくれました。
このままでは峨王へ突っ込む2人を同時に守れないと悟った栗田君は、
峨王を倒そうとする攻撃的なブロックで2人を守ろうとしました。

峨王の思想は面白いなぁ。
相手に合わせて自分の力を手加減するという事は勝負の世界では非常識的。
ですから自分の力をフルに出し切れるように
相手を挑発するかのように圧倒的な力を見せ付ける。
相手が心折れてしまえば勝敗は決したも同然ですし、
発奮するような相手であれば峨王が全力でぶつかり合えるのですから、
防具をつけているが故に地上で最も激しいぶつかりあいが
行われると言われるアメフトを
峨王がやっている事の理由付けにも繋がっているのかも。

ヒル魔さんという大きな犠牲を払ったものの
ようやく精神的な問題を乗り越えた栗田君。
これまではただ守る為の壁役でしかなかったのですが、
今回は峨王と互角に渡り合うブロックを見せました。
栗田君が峨王へと向かっていったのを見たセナ君は、
その脇を駆け抜けてバックフィールドへと飛び出しました。
大差をつけられていた泥門ですが、反撃開始となるでしょうか。
白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
ヒル魔さんを失った大ピンチに陥っている泥門ですが、
自ら志願したセナ君をQBに据えて試合を続行。
覚悟を決めたセナ君が始めてのスナップを受け取ろうとしましたが……
いきなりボールをファンブルしてしまいました。
栗田君とセナ君のエクスチェンジは初めてですから
失敗してしまうのは仕方ないかもしれません。

CのスナップをQBが受け取るエクスチェンジ、
RBにボールを渡すハンドオフと、そのフリ。
さらにパスそのものの正確性に加えて、
ディフェンスの動きを読む能力などなど、
QBには多くの能力と瞬時の判断力が要求されます。
NFLの選手ぐらいになれば、学生時代にQBを経験したRBやWRなども
多いと思われますので、意外と器用にこなしますが、
RBしかやった事のないセナ君にはかなり厳しいかも。

しかもこれは本番の試合中。
セナ君は慌ててボールを拾いましたが、
その間に栗田君が峨王の突破を許してしまいました。
峨王に襲い掛かられそうになったセナ君でしたが、
小結君が峨王から守ってくれました。
このブロックで時間を稼いでくれたおかげで
セナ君は何とかサイドラインへと逃げましたが……
気落ちした栗田君にはパワフル語すら通じていない模様。

その後も栗田君は峨王にやられ続け、点差をどんどんと広げられる事に。
得点を奪って得点差を詰めたいところですが、
急造QBのセナ君はパスを投げようにも峨王の圧力でパスを投げられず。
さらにパスを投げたとしてもディフェンスラインに
ディフレクト(逸らされる)されてしまい全然決まりません。

セナ君はヒル魔さんのように背が高くありません。
ショーグン & どぶろくのコンビの回想でもありましたが、
背の低いQBの投げるパスはディフェンスラインにディフレクトされ易いので、
背の高さだけでも大きなハンデとなってしまっています。

背の低いQBは不利なのですし、QB経験が無いのですから
セナ君はパスを投げるべきではないかもしれませんが、
でも投げるプレイを見せておかないとランしかないと悟られた瞬間
何も出来なくなる可能性がありますからね……難しいところです。


栗田君の代わりに峨王とやり合っていた小結君は、
潰されてはいないものの満身創痍状態。
ここでセナ君が峨王へ突っ込むというとんでもない提案を示しました。
デビルバットダイブという奥の手となるプレイをこの場面で使う……
ヒル魔さんに倣って考えた末に出した策のようですが、
この試みが成功し反撃の糸口を掴みたい所です。
 
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