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このblogは、アイシールドで出てくる戦略・用語を分かりやすく説明する事を目的とした感想blogです。火曜日23時頃更新予定(週によって前後あり)。本家サイトはhttp://fake.s22.xrea.com(プロフィール部分にリンク有)
 
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王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
ボールを王城陣奥深くへ押し込んだ泥門が、
オーバーロードブリッツを敢行。
セナ君は与えられた役割をしっかりとこなし、
モン太は紙一重ではありましたがQBサックを決め
セーフティをもぎ取りました。
これで20-15の5点差となり、夏彦さんの言うとおり
1TDで逆転という点差になりました。

そしてセナ君の腕を使ったランプレイは、
「デビルスタンガン」と名付けられました。
最初は敵に触れられないようにする走りだったセナ君ですが、
デスマーチの石ころ蹴りの中で身に付けたのが
クロスオーバーステップを使った「デビルバットゴースト」。
そして進さんとの最初の対戦時に用いたスピンを加えた発展系
「デビルバットハリケーン」。
ここまでの走りは相手をかわす事……
逃げ中心の技術ばかりを使ってきました。
しかしながら、神龍寺(阿含)との戦いの中で
パンサー君よろしく相手を寄せ付けないように、
または相手を倒すように
腕を使う攻撃的な走りをセナ君は身につけました。

とは言ってもボールを片手で持つ事には
どぶろく先生の言う通りデメリットがあります。
セナ君が思い出していたパンサー君やセナ君自身のプレイのように、
ファンブルを誘発させられる危険性が高くなってしまう事です。

ここ一番で使うからこそ必殺技……
「デビルバットゴースト」「デビルバットハリケーン」などは
名前は付いてはいますが、これらはRBの基本技術ですし、
大きなリスクもありませんからので必殺技とは言えません。
スティフアームも基本技術の1つではありますが、
どぶろく先生の言うようにリスクが大きいプレイですから、
むやみやたらに使うのはよろしくありません。
しかしセナ君は、腕を使っての「デビルスタンガン」を
使い続けることを選択。
周りの仲間たちもサポートをかっこ良く約束しましたが……
最後まで締まらないのがらしいな。
でもチームの団結力を感じる事は出来ました。

試合も終盤に差し掛かっていますし、ある程度のリスクを取らないと
王城相手に得点することは難しい状況です。
だからこそセナ君の選択も理解できますし、
ヒル魔さんが止めなかった事も当然だと言えます。
押せ押せムードにはなっていますが、
まだ負けている状況ですし、リスクを背負わないままで
逆転できるような相手ではないからです。


モン太のデビルバックファイヤで王城ディフェンスへの突破口を開き、
セナ君のデビルスタンガンでラン攻撃も使えるようになった泥門。
ランが進むからパスプレイが生きる、
パスの脅威があるからランプレイもより進む……
ランとパスの両方があるから、ディフェンスを崩すことが出来る、
ここに来てようやくその両輪が揃った泥門オフェンスが
王城ディフェンスを崩し始めてきました。

王城ディフェンスもブリッツを3枚入れてくるなどして
捨て身のディフェンスを仕掛け始めてきています。
ブリッツ3枚で止められるのであれば、
毎回ブリッツを3枚入れ続ければよいと思われるかもしれません。
しかし、ブリッツを3枚入れるとすると
ラインの4人とあわせて7人でQBに迫る事となります。
こうなるとレシーバーのほとんどをマンツーマンで
マークせねばならなくなる為、
もしブリッツがQBに届かなかった場合には
大怪我に繋がる可能性が出てしまいます。
同じようなブリッツを続けていれば、
相手には当然対応される事となりますから、
成功したからといって毎回同じようなプレイをする事は
逆に自分たちの選択肢を狭める事となってしまうのです。
(もちろん同じようなプレイと見せて
 ゾーンブリッツで罠にはめるなど
 裏を突くプレイを出してくる事もあります。
 ですがそうするにしても、元となるプレイは
 たまに出すからこそ効果があるのです)

しかもこのブリッツで前進を止めたとしても
まだ相手に攻撃権が残っていた場合には
次に止めなければ意味がありません。
アメフトは4回の攻撃権があるので、1回止めるだけでなく
その後も継続的に止めなければ、
結局はそのプレイが生きなくなってしまいます。
(例外は前回泥門がセーフティを奪った状況。
 セーフティを成功させればその時点で攻撃権が終わりますから。)

泥門は王城のプレッシャーをかわしながら前進していき、
最後はヒル魔さんがスクランブルし、
長い腕を伸ばしてボールをエンドゾーンにねじ込みTDをゲット。
スクランブルでのプレイでは、セナ君が短い時間でしたが
進さんをブロックした事が、ヒル魔さんのTDに繋がりました。
春大会の王城戦ではブロッカーに守られてTDを奪ったセナ君が、
今度はブロッカー役でヒル魔さんのTDを演出……
半年での成長を感じさせるプレイでした。

20-22と逆転に成功した泥門でしたが、
王城の攻撃を止める事が出来ず、
あっさり逆転を許してしまいます。
さらにこの後、両チームともにTDを1つずつ奪い合い
29-34と5点差のまま残り3分を迎えます。
あ……夏彦さんがTD取ってる。
おめでとー夏彦さん。

泥門としては、王城の攻撃が止める事ができていないので、
得点を取り続けなければならない状況。
ディフェンスが止める事ができれば良いのでしょうけど、
セーフティを奪った時のような敵陣奥深くにボールが置かれるような
フィールドポジションはめったに得られませんから、
ヒル魔さんのいう「一発芸」的なディフェンスも使えません。
王城に得点を取られる事を想定して
リスクを背負ったオフェンスのプレイ選択をせねばならない状況。
逆転TDは奪ってはいますが、綱渡りのような状況です。

対する王城も違った意味で綱渡り状態。
ブリッツを3枚入れるなど、攻撃的なディフェンスを
仕掛けてはいるようですが、
関東最強クラスの泥門オフェンスが、
上回るリスクを背負って攻めてきているので、
失点を防ぐ事ができていません。
救いはオフェンスが止められていない事で、
これによって何とかシーソーゲームに持ち込んでいる状況。
しかしオフェンスが止められた瞬間に得点差が開いてしまうので、
こちらも崖っぷちでの戦いという様相を呈しています。

残り3分で5点差、この展開だと最後にボールを持った方が
勝つという感じになりそう。
泥門が逆転するのか、それとも王城が逃げ切るのか。
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王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
進さん・桜庭君のコンビによるギリギリのプレイで
失点を防いだ王城の続いてのオフェンス。

王城のエンドゾーン目前というフィールドポジションという事で、
泥門は全員一致で死のプレーブックを選択。
そのプレー内容を見たみんなの表情が凄すぎ。
そんなに無茶苦茶な作戦なのか……。

表情に出さないようにしようとするセナ君が可愛すぎだ。
他のメンバー含めてかえって怪しさ大爆発で、
王城側にはバレバレでしたけど。
王城にバレたと悟ったヒル魔さんは、
何か仕掛けようとしている事をほのめかして、心理戦を仕掛けました。

高見さんも黒高見を発動させながら、腹を探っていましたが、
ここで王城は桜庭君へのショートパスを選択してきました。

119th159th downで書いてある通り、
自陣のエンドゾーンをすぐ後ろに背負った場所からの攻撃では、
セーフティの可能性を減らすために
前進できる確実性のあるプレイを選択する事が多いです。
実際の試合などでは、1st downの更新が出来ればラッキー、
最悪でもパントが蹴りやすくなるようにと、
泥門が得意なブラストプレイなどを使って、
自陣のエンドゾーンから少しでも遠ざかろうとします。

もちろん裏をかいてパスプレイを選択する事もありますが、
セーフティの危険性だけでなく、インターセプトから
そのままTDを食らってしまう可能性もあります。
セーフティの2点ならまだしも、インターセプトからのTDで
7点を奪われてしまったら、7点以上のダメージが
チームに残ってしまいます。
ですからこのような状況でパスプレイを選択する事は
ギャンブル的な行為となってしまうのです。

プレイ開始が迫ってきました。
セットしている桜庭君には、モン太がマークにつきました。
そして合図を機にセナ君も桜庭君の前に上がってきて
ダブルカバー(2人でのマーク)の構えを見せました。

いよいよプレイがスタート、高見さんはセナ君のダブルカバーの構えも
お構いなしに桜庭君へとショートパスを投げ込もうとしたのですが……
高見さんの視界にセナ君の姿が飛び込んできました。
セナ君によるセーフティブリッツ、
ヒル魔さんの言う通り潰すか抜かれるかの大博打な戦略です。

セーフティブリッツは成功したかと思われたのですが、
進さんがバックフィールド(ラインの後ろ側)に戻って
セナ君のブリッツをブロック。
これでブリッツの脅威がなくなった高見さんは、
モン太と1対1となった桜庭君にパスを投げればよい、はずでした。

しかし泥門はモン太にもブリッツで突っ込ませていました。
王城側から見て左サイドからの2枚のブリッツ、
ブロック担当の人数よりも多い人数でブリッツを行う
オーバーロードブリッツを仕掛けていたのです。

王城は今回、オフェンスライン5人+進さん、
そして猫山君が居れば7人でブロックしていた事になります。
しかし片側から2人もブリッツを入れてくる事は
想像外だったでしょうから、左サイドに関しては
人数的な不利が生じてしまっている可能性があります。
進さんは1人で数人ブロックできる能力はあるでしょうけど、
今回は囮であったセナ君のブリッツを取らされていました。
(ブリッツして来た選手をブロックする事は
 「取る」と表現される事が多いのです。)
そこでノーマークでモン太が進入してきたのです。

高見さんは一瞬焦りの表情を浮かべましたが、
モン太のブリッツすら読みに入っていたようで、
予測通りという感じでそのまま投げるモーションに移りました。

長身から放たれる高見さんのパスは、
モン太には止められないはず……でしたが、
モン太が狙っていたのは高見さんの踏み出した足でした。
高見さんはモン太に足を掴まれ、そのまま引きずり倒されました。
これで泥門にセーフティで2点が追加されます。

高見さんにブリッツをかわせるだけの走力があれば、
モン太をかわして桜庭君にパスを決めるか、
最悪投げ捨てが出来ていたはずです。
しかし高見さんは純粋なポケットパサー、
逃げ回りながらのパスは得意な選手ではありません。
ここではセーフティで2点は取られ、
泥門に続いての攻撃権を与えてしまいましたが、
足を掴まれながらパスを投げてインターセプトされるという、
7点に繋がるようなプレイをしなかった点は冷静な判断でした。
ですからここで高見さんの動きは、
出来うる限りの中では最高の判断だったと思われます。

このセーフティで20-15の5点差、
泥門がTDで逆転できる点差となりました。
しかもセーフティですから次の攻撃も泥門です。
勢いに乗って逆転となるか?
王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
ヒル魔さんの絶妙なプレイ選択、
そしてアフターフェイク(渡した後の投げるフリ)で
王城のディフェンスを引っ掛けセナ君のドロープレイが炸裂しました。
セナ君、まずは石丸君のブロックをつかって具志堅君をかわすと、
猪狩のラッシュを手で防ぎ、吹っ飛ばされながらもなおも前進します。

さらに中脇君をかわす際には、ボールを持ち替える技も披露。
左手側から選手が来る時には右手で、
右手側から選手が来る時には左手でボールを持つのは
RBが叩き込まれる基本事項。
中には得意な腕でしか持たない選手もいますが、
相手より遠い手で持つ事によって、
ボールをかき出されるストリッピングをされたり、
パンチングでのファンブルの可能性を減らす事ができるのです。
でも、持ち帰ること自体が危険な行為。
しかも走りながらだとさらに難度は上がりますから、
周りを見ながら安全なタイミングでしつつ、
ボールの取り扱いにも細心の注意を払う必要があるのです。
ただ避けるだけの走りから手を使うようになり、
さらにボールの持ち替え事まで出来るようになったセナ君。
成長したんだなぁ……。

セナ君は中脇君に続いて艶島君のタックルも腕で防ぎさらに前進。
しかしここで大きな壁、大田原さんが立ちはだかりました。
セナ君も王城ディフェンスの波状攻撃に
ついに止められてしまうか……と思った瞬間、
小結君が間に入って大田原君をブロック。
小結君の鼻血を出す位激しいブロックで少しだけ時間を得られたセナ君、
その短い時間を使ってセナ君は大田原さんを抜き去っていきました。

王城の選手達をかわし、エンドゾーンへ向けて走り続けるセナ君……
独走でTDかと思いきや、ブリッツに入ってきた進さんが
セナ君を追いかけてきました。
2人の距離はほとんど詰まらなかったものの、
桜庭君の期待を受けた進さんが
渾身の力を込めてセナ君へ向けて飛び掛り、
右手の人差し指をセナ君の靴に引っ掛けました。

アメフトには、靴紐に手を引っ掛けるようにして足を払う
シューストリングタックルと呼ばれるタックルがあります。
ディフェンスが追いつけそうに無い時に、
一か八か気味に行うタックルでして、
捕まえてタックルをするのではなく、
相手のバランスを崩して倒そうとするタックルです。
シューストリングタックルをしなければならない状況は
かなり切羽詰った状況と言う事が出来ます。

しかし今回の進さんのタックルは、指一本……
指一本でダンベルを上げ下げしていたのがここで生かされたのか?
この進さんのタックルでセナ君は前へと倒れこみました。

倒されたセナ君は、倒れこみながらもボールを持つ腕を伸ばし、
エンドゾーンへとボールをねじ込もうとしました。
しかしそこへやって来たのは、モン太をマークしていた為に
バックフィールドに残っていた桜庭君。
モン太のブロックを押し切り、
セナ君の持つボールにパンチング、ファンブルを誘発しました。
こぼれたボールを抑えたのは……進さん。
TDを奪われる危機から一転、これで王城が攻撃権を奪取
ターンオーバーとなりました。

ブリッツを仕掛けておきながらランへ反応して、
振り返って追いかけるだけでも化け物レベルなのに、
指一本とは言えセナ君まで届いてしまうだなんて……
同じスピードなら追いつけないはずですが、
ボールを持っていると腕が振れないですし、
周りを気にしながら走らなければならないので、
多少はスピードが落ちてしまいますから、
ややセナ君不利な状況では有ったのですが。

ボールを守るという観点で考えれば、
セナ君の今回の動きは褒められたものでは有りません。
ボールを持つ手を伸ばす事によって、
今回のようなファンブルをさせられる事が有るからです。
しかし選手はボールを1ヤードでも前へと進めるために
本能的にあのような行動をしてしまう事があります。
特に今回のように抜け出せていた場合には、
通常のプレイで1ヤード進むよりも
はるかに低い労力で1ヤードを進む事が出来ます。
もし残り1ヤード地点で止められてしまった時に
確実にTDを奪える保証はありませんから、
このプレイでTDを……という気持ちは痛いほど理解できます。
確かに結果はターンオーバーとなってしまいましたが、
セナ君のフットボーラーとしての本能が
さらに強くなっていることが感じられた点は良かったかな。
ボールを失わなければ完璧だったのですけど。

続いては王城の攻撃、とはいえ進さんがボールを抑えたのは
王城陣のエンドゾーン目前ですから
泥門としてはセーフティを奪えるチャンスでもあります。

ヒル魔さんがディフェンスのプレイとして、
安全策と一発逆転を狙うギャンブルディフェンスを……
って台詞言い終わる前に皆ギャンブル選んじゃいました。
ここまでギャンブルらしき選択をしてこなかったヒル魔さんが、
ギャンブル的な策を出してきたという事は、
泥門側がかなり追い詰められているという事でしょう。
どんな策で王城に対応するのか。
王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
王城は桜庭君のバンプと進さんのブリッツと、
アグレッシブなディフェンスを仕掛けてきました。
バンプがかわされると、レシーバーがフリーになりやすいですし、
ブリッツはディフェンスに隙間を作ることになります。
その2つを同時に行ってきたのですから、
かなりリスクを背負って泥門を潰しに来た事になります。

ブリッツで入ってきたをセナ君が何とか受け止めました……が、
防ぎきる事は出来ず、ヒル魔さんにタックルが到達してしまいました。
ヒル魔さんは石丸さんに向けてボールを投げ捨てサックを逃れ、
なんとか後退する事は防ぎました。

セナ君と進さんが睨み合っている所に……
ヒル魔さんによるセナ君へのキック炸裂。
セナ君へのキックは久しぶりな感じがします。
ヒル魔さんは、セナ君の短い時間のブロックを
王城攻略の突破口に出来る流れを見つけたようです。

本庄さんに図星を突かれた阿含の反応がちょっと可愛かったかも。
テレビを通して見ていたら球場に来たくなり、
球場に来てみたら、より近くで見たくなる……
この一連の行動から、阿含はセナ君を
一流の選手として認めた事が感じられました。

続いてのプレイでもセナ君は進さんをブロックしきれず、
ヒル魔さんまでトライデントタックルを到達させてしまいます。
しかし今度はヒル魔さんも雪光君へパスを通し、
何とか2ヤード前進する事が出来ました。
しかし2回の攻撃権を使ってしまったので次は3rd downの攻撃。
1st down更新には10ヤード必要ですから、
あと8ヤード進めないとパントに追い込まれる事となります。

モン太はバンプ対策を思いついたようですが、
3兄弟の予想は大当たりでした。
3rd & 8から、モン太の繰り出した策は……根性。
(3rd & 8は、3回目の攻撃で1st down更新まで
 あと8ヤード残っているという事を表しています)
策でも無いただの思いつき、モン太らしいなぁ。
それでもバンプからの立ち直りが少し早くなったようで、
そのままパスルートに走りこみました。
桜庭君はモン太に抜かれてしまいましたが、
パスと読んでいた王城はモン太に3人をマークさせる
トリプルカバーで対応してきました。

パスターゲットがモン太以外が計算できない状況ですから、
他の選手のマークが薄くなることを承知で、
モン太にトリプルカバーを付けるのは理には適っています。
さらに進さんのブリッツでヒル魔さんにプレッシャーを与え、
まともに投げられない状況に追い込めば王城の勝ち……のはずでした。
しかしヒル魔さんはこれまた久しぶりに高笑い。
ボールは既にセナ君に渡した後だったのです。

ランのフリをしてパスを投げるのがプレイアクションパス。
これはセナ君の走力と、ヒル魔さんの絶妙なハンドオフフェイク
(渡したフリ)が合わさった強力な武器として
これまでに何回か使われてきました。
対して今回のプレイは、パスのフリをしてランをするドロープレイ。
QBはパスを投げるかのように下がっていくのですが、
RBにボールを渡してランプレイを行うのです。

ドロープレイは、相手がパスに重きを置いた守備を
してくるときに有効なプレイで、
QBを潰そうとした選手とRBがすれ違いになり、
さらに後方を守っている選手もレシーバーに付いている為、
大きなスペースを作り出す事が出来るのです。


NFLでは、ランでの平均獲得距離は3~5ヤードほど、
対してパスでの平均獲得距離は10ヤードを超えます。
今回のような3rd & 8という状況で1st downの獲得を目指す場合には、
パスを選択する可能性が高くなります。
ですからディフェンスも、動きの速い選手と交代したり
ニッケルバック(221th down参照)を投入し、
パスに特化した守備隊形にして対応します。
しかし動きの速い選手は体重が軽いですから、
ランプレイなどをされた際にブロックで押し負けやすくなります。
そのようなディフェンスの隙を突くのがドロープレイなのです。


そしてセナ君は進さんとの攻防の中で学んだ腕の動きを
「腕を切る」テクニックへと昇華させ、
王城ディフェンスを次々とかわして行きました。

ディフェンスからのタックルを食らわないようにするテクニックとして、
腕を伸ばして相手選手の体を抑えるスティフアームがあります。
191th downを参照)
しかしセナ君は体が小さい為に腕が短いですから、
スティフアームは使いにくいと思われます。
そこで出てくるのがレスリングで良く見られる「腕を切る」動き。
オフェンス・ディフェンスどちらでも使うのですが、
スティフアームやタックルに来た腕を払いのけて、
相手の手が自分の体に触れることを防ぐテクニックです。

これまで避ける走りばかりしていたセナ君が、
阿含との戦いで初めてみせた攻めの姿勢。
それが進さんとの攻防で更なる進化を遂げたようです。

さあセナ君の爆走で泥門反撃なるか?
王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
同点に追いつかれた王城が反撃を開始。
安全策に見えた桜庭君へのショートパスは、
進さんのブロックを使っての
ランアフターキャッチを狙ったプレイでした。

進さんが攻撃参加したからこそ生まれた
進と桜庭による2人のコンビプレイ……。
泥門のディフェンスはこのコンビプレイを止める事が出来ず、
連続で1st downを許してしまいます。

ゴール前まで攻め込んできた王城は、
ここでも再び桜庭君へのショートパスを選択。
桜庭君は、進さんのブロックを使いつつも
自らの力でディフェンスを突き破りタッチダウンをゲット。
先のプレイではモン太に突破されたのですが、
やり返した形になりました。
春大会の頃は逃げてばかりいた桜庭君ですが、
今ではそんな面影は微塵も残っていません。

泥門が何週もかけて奪ったTDを、
王城が1話もかけずにあっさり奪った描写から、
得点こそ拮抗しているものの、
まだ王城優勢という事実が伝わってきます。

エースとして誰もが認める進清十郎と、
その進を追いかけ自分を磨き続けた桜庭春人。
ショーグンも高見さんも、桜庭君がチームのエース格まで
成長したと感じたようです。


泥門もすぐさま反撃と行きたい所でしたが……
しかし数少ない武器の1つである雪光さんのオプションルートも、
進さんを中心とした王城ディフェンスのコンビネーションの前に
ここまでは完封されてしまっており、
泥門にはモン太のパス位しかまともに使える武器が残っていません。
相手に悟られながらも使わねばならない、
とても厳しい状況と言えます。
対する王城側は、モン太へのロングパスを読んでおり
進さんが桜庭君へと策を授けたようです。


そして泥門の攻撃がスタート。
泥門に残る数少ない武器、モン太へのロングパスを使ってきました。
モン太はロングパスを受けるべく
パスコースへと走りこもうとしましたが、
桜庭君のバンプを食らってしまいました。

ロングパスではレシーバーが長い距離を走らなければならないので、
QBを守る役割を担う選手達は長い時間のブロックが要求されます。
しかしバンプでレシーバーの体勢が崩されてしまうと、
落下地点に到達するまでに余計に時間がかかる事となり、
ブロックが破られる可能性が高まってしまいます。
ですからロングパスの際には、ターゲットとなるレシーバーへの
バンプはより効果が高まる事となります。

ただでさえ強力な王城のディフェンス相手に、
長時間パスプロテクション(パスの為のブロック)を続けるのは
難しい事なのですが、さらにそこへ進さんがブリッツで突入。
ヒル魔さんを潰しに突っ込んできました。
戸叶・小結の2人がかりでもお構い無しに突破してくる
進さんの力は恐ろしいですね。
確かにディフェンスラインを出来る位のパワーを持っていますから、
並みのラインでは簡単には止められなさそうです。

突っ込んできた進さんはヒル魔さんへと迫りますが、
そこへセナ君がブロックにやってきました。
パスプレイの時のRBは、ブリッツで入ってきた選手や
オフェンスラインを破って侵入してきた
ディフェンスラインをブロックするのが仕事。
しかし、体格差もあるのでまともなブロックでは、
ほぼ当たり負けしてしまいます。
ですので体格で勝る相手に対しては、
膝下に体を当てていくカットブロックをする事が多いです。
転んでくれればしめたもの、転ばなくてもジャンプで避ければ
それだけ動きが制限されますから時間が稼げるのです。

しかしセナ君は真っ向からぶつかりにいきました。
そして阿含の姿を見つけて何かに気づいたようで、
進さんのトライデントタックルをがっちりと受け止めました。

セナ君が気づいたのは何なのかな?
これが泥門再反撃へのきっかけとなるのか。
王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
モン太が4プレイ連続でパスキャッチを成功させると、
最後はモン太のデビルバックファイアとセナ君渾身のブロックの
コンビプレイで王城戦初のタッチダウンをもぎ取りました。

モン太にしてやられた桜庭君は、歯を欠けさせていましたが……
ここでミラクルさんのあの趣味の悪い金歯と絡めてくるか。
これは予想外……しかしここでのミラクルさんの
プロ意識の高さの描写は、桜庭君が挫折を重ねた上に掴んだ
勝利への執念と重なっていて、良い表現だなぁ。

モン太と桜庭君の本庄さんトークから、
2人の共通点へと表現を移行しつつ
さらなる戦いへの着火点と持っていく流れが良いな。
本庄さんも関東のアメフト協会会長さんと同級生という
関係性についた情報も出てきましたが……
本庄さんにも学生時代にアメフトとの接点があったのかも。

タッグマッチの部やりとりの部分で、
モン太に乗せられて「おー」と叫んでいたセナ君。
ああいう自己表現は素ではちょっと恥ずかしいのかな。
決意はこもっていたのだけどちょっとぎこちなさが出ているのが
セナ君のらしさを表している感じがします。
かたや王城コンビは漫才を披露、
味方の選手にトライデントタックル出しちゃだめだって。


タッチダウン後のトライ・フォー・ポイントも決まったようで、
得点は13-13となり、試合はふりだしに。
続いての攻撃権は王城でしたが、
タッチダウンを奪って自信を付けたモン太に
桜庭君がマンツーマンで完璧にマークされてしまっていました。
しかし、王城は次なる一手を使ってきました。
桜庭君に素早く反転させて、ショートパスを決めると、
そこからのランアフターキャッチで前進を図ろうとしました。

どんなパスプレイでもインターセプトの危険性がありますが、
ロングパスに比べてショートパスの方が
インターセプトをされる事自体の危険性は減ります。
ただしショートパスをインターセプトをされた時には
人数的に攻撃側が不利になる事が多いので、
大きなリターンを許してしまう可能性が高くなります。

ショートパスは成功率が高いので、ランプレイの代わりとして
使う事が出来るという事は105th down
ウェストコーストオフェンスの項で説明しました。
ランプレイの代わりですから、3~5ヤード稼げればOK。
今回の桜庭君へのパスのように高さを生かせば
人的なミスが無い限り、安全確実に前進する事が出来ます。
そのプレイでは、レシーバーは選手の密集地域でパスを受けるので、
ディフェンス選手の激しいタックルを食らい易く
レシーバーにはかなりの負担となるプレイです。
それでも使ってきたという事は、
桜庭君が成長した事が分かるプレイ選択と言えます。

しかし王城の策にはさらにプラスアルファがありました。
桜庭君をタックルしにいったモン太とセナ君に対し、
進さんを上手くブロッカーとして投入してきたのです。

パスプレイでは、パスキャッチ成功した選手が
ディフェンスにすぐにタックルを食らう事が多いのですが、
もしタックルをかわす事が出来れば
キャッチ後にさらにボールを前に進める事が出来ます。
しかし逆転の発想で、パスキャッチ後の前進を前提とした
パスプレイも存在していまして、
30th downで出てきたスクリーンパスもその一種です。


今回王城が使ってきたのは上で書いたような
ランアフターキャッチを狙ったパスプレイ。
このプレイではブロッカー役の進さんはもちろん、
激しいタックルを受けやすくなる桜庭君も大変、
当然見えないところで仕事をしている他の選手達も
描写こそ有りませんがプレイを成功させる為に頑張っているはず。

桜庭君は進さんのを利用して突っ込んで行きます。
ぶつかり合いを恐れず突っ込んでいく桜庭君。
一生懸命なプレイが桜庭応援団の心を動かしたのか、
声援はさらに大きくなりました。

今回のプレイはなんとかモン太が止めたようですが、
また王城が盛り返しそうな感じです。
残り時間はたっぷり残っていますから
まだまだ二転三転しそうですね。
カラーのポスター2枚+カラー表紙……仕事しすぎですよ村田先生。


王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツは13-6のまま。
しかし背後から来るボールを察知するという
野球での経験を生かしたモン太が進化。
背後のボールを掴み取るデビルバックファイアを決めました。

一休君の解説がありましたが、背後でのキャッチは鬼難しいですよ。
しかしリコちゃんに褒められて一休君赤面。
プレイしている時は凄みを見せる一休君も、
女の子には相変わらず弱いんだな……。

王城はタイムアウトを使って体勢の立て直しを図ります。
そのタイムアウト中にモン太の前に
やけにキャッチに詳しい男が現れましたが……
モン太は声だけでその男の正体が分かったようです。
その男はモン太の憧れの人であるプロ野球選手の本庄勝さんでした。
本庄さん、今は関西アメフト連盟の理事長なのか。
セルジオ越後さんのような例もありますから、
メジャースポーツ関係者による他競技との交流は
とても良い事だと思いますけど、ビックリだ。

ヒル魔さんは、本庄さんとの出会いによって
感極まっていたモン太をプレイから外そうとしましたが、
モン太の気合の入った表情を見て逆にモン太へのパスプレイを選択。
ゴール前でのディフェンスのときもそうでしたが、
ヒル魔さんも自分の考えだけでなくチームの雰囲気・勢いを
生かしたプレイ選択をするようになって来ました。
人間らしくなってきた……のか。

ハーフウェイライン付近まで進んできた泥門、
ここからは本庄さんとの出会いで発奮したモン太の一人舞台。
難しい体勢でのパスキャッチを次々と決めて
ファーストダウンを立て続けに更新、
敵陣10ヤード付近まで攻め込みます。


この次のプレイは、アメフトにおける駆け引きが
凝縮されたプレイでしたので、順を追って解説をしてみます。

まずはパスが止められない王城は仕掛けてきました。
守備範囲の広い進さんをブリッツさせ、
パスを出す前に潰しにかかりました。
しかしヒル魔さんは、突っ込んできた進さんのいたスペースへと
走りこんだレシーバーへホットパスを投げ込みます。
ホットパスについては190th downでも書きましたが、
ブリッツしてきた選手がいたスペースへ走りこんだレシーバーへ、
早いタイミングでパスを投げ込むことで、
ブリッツ対策の基本中の基本です。
ホットパスによってブリッツをかわしたと思いきや、
王城はゾーンブリッツを使っており、
進さんのいたスペースには大田原さんが下がっていました。
作戦的には王城が一枚上を行っていたのですが……
モン太は大田原さんと競り合いながらもボールをもぎ取りました。
作戦では上回られていても個人技で作戦自体を壊してしまう、
どのスポーツでも稀に起こる事をモン太がやってみせました。

モン太はそのままランアフターキャッチで
エンドゾーンへと向かいましたが、
猪狩と桜庭君が最後の砦として立ちはだかりました。
またしてもタッチダウンは奪えないのか……と思った時、
セナ君が凄い勢いでブロックにやってきました。
セナ君のブロックは大田原のように、勢いをつけてのブロック。
これなら体格差も少し位はカバーできます。
そしてモン太は、セナの勢いに後押しされるように
桜庭君に体を掴まれながらも、
エンドゾーンへとボールを運び入れました。
これまでタッチダウンを許していなかった王城相手に、
泥門の選手達の気持ちがこもったプレイで
タッチダウンをもぎ取りました。

これでキックが決まれば同点、試合は振り出しに戻る事となります。
王城のランが止められていないので、
このままでは終わらないでしょうから、
まだまだ試合の行方は二転三転しそうですよ。
王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
13-6で迎えた後半最初の王城のドライブ。
高見さんはエンドゾーンの桜庭君へとボールを投げ込みましたが、
モン太がそのボールへ向かって飛びついていきました。
しかしながら桜庭君も、モン太にひるむ事無く
ボールへ向けてジャンプし、そのままボールをキャッチ。
このままボールを確保し続けたまま、
フィールド内に足を付けばタッチダウン成立……だったのですが、
モン太は桜庭君の持っていたボールを叩きだしました。

WRはボールをキャッチしなければなりませんが、
CBはパス成功を防げばよいので、キャッチに拘る必要はありません。
キャッチに拘ったせいでやられてしまったのが神龍寺の一休でしたが、
モン太はこの場で最適な動きを見せた事となります。
一休先輩から学んだ……訳無いよなぁ、モン太だもん。

モン太が跳ね上げたボールに反応したのはヒル魔さん、
ボールが地面に付く前にしっかり確保しインターセプト成立、
これで攻撃権は泥門側へと移る事となりました。

インターセプトした際には、プレイ終了地点か
ボールが一番前に進んだ地点から攻撃開始となります。
しかしタッチダウンとなる領域であるエンドゾーン内は
プレイ開始地点としては使われませんので、
エンドゾーン内でのインターセプトした場合には、
「タッチバック」というルールが適用されて
自陣20ヤードから攻撃開始となります。

ちなみに……エンドゾーンの外でインターセプトした後に、
タックルによってエンドゾーン内に戻された場合は、
ボールの一番進んでいた時点からの攻撃開始なので
タッチバックとはなりません。
また、自らの意志でエンドゾーン内に入ると
セーフティ(自殺点)扱いになります。

モン太にしてやられた桜庭君でしたが、
すぐに顔を上げて闘志をむき出しにします
春大会からの成長を感じさせてくれます。


本人いわくチラチラと見ていたという今回のパスカット、
「弾道と風とかで大体分かる」と言っていましたが、
元野球部の経験が生きているようです。

野球の外野守備の時には、ボールから一時的に目を離して
落下地点へ向かう「目を切る」という技術が要求されます。
ボールを見ながら走っているとスピードも落ちますし、
他の選手の動きやフェンスが見えなくなりますから、
このような技術を身に付けなければならないのです。
そのモン太の野球で培った「目を切る」能力を生かす新技が
「デビルバックファイア」……ちょうど1万回目のパス成功で
新技が完成するなんて夢のある話じゃないですか。
ちょうど1万回目というのは、ヒル魔さんお得意の
ハッタリだったのですが、この後の
「1万なんざとっくの昔に超えてる」の言葉に痺れました。

1万回のパス成功、途方も無い数字のように思えますが
NFLの名WRトリー・ホルトは、練習終了後に
1人でマシンを使って200球のパスキャッチ練習をするそうです。
それ位の努力を積み重ねているからこそ、
6年連続1300ヤード以上獲得という、
NFL史に残る記録を残す事が出来ているのです。


泥門の攻撃がいよいよスタート。
選択したのはもちろんパスプレイ、
ヒル魔さんはモン太を信じてパスを投げ込みます。
モン太も桜庭君と競り合いながらパスコースを走ると、
チラッとボールを見て弾道を確認し、
またしても振り向かずにボールへと飛びつきます。
気迫で負けないと言っていた桜庭君が、
気圧される位のモン太の執念がパスキャッチに繋がりました。
ヒル魔さんとモン太は、これまで巡り合えなかった
互いの能力を極限まで生かしてくれるパートナー、
ヒル魔さんの正確な弾丸パスと、モン太のキャッチ力、
2つが合わさって完成した「デビルバックファイア」、
これが王城を崩すきっかけとなるか?
王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
後半開始直後のキックオフリターンで
進さんとセナ君とが再び直接対決。
セナ君は西部戦で見せた鋭い加速で進さんの懐へ踏み込み、
こちらも西部戦で見せた心臓へのバンプを試みましたが……
進さんはバンプしてきたセナ君の手をがっちり受け止め、
振り払うように弾き飛ばしました。
結局、王城は敵陣15ヤード地点までのリターンに成功。
一気に得点圏まで侵入してきました。

進さんの闘志の炎もさらなる高まりを見せたようですし、
セナ君の方も……切磋琢磨する2人の姿に熱い物を感じます。
でもセナ君のほうはその後で落とすんですけど。
それでもセナ君のひたむきさが皆に伝播したようで、
泥門の選手達が熱くなったのですが……
それが故にランストップがバレバレな状況になってしまいました。
高見さん・ヒル魔さんはともかく、スタンドから見ている
筧君にすらもバレバレという事からも、
泥門の気持ちの入りっぷりは伝わってきます。
でも相手にバレちゃっているのはマズいですけど。
最初は頼もしそうに見ていたヒル魔さんが、
次第に顔をゆがめていくのが楽しすぎ。
それでも各々の熱い思いを感じ取ったのか、
ヒル魔さんはタイムアウトを取らずにプレイ続行を選択。

そしていよいよプレイ開始。
王城はランストップに来ると読みきりパスプレイを選択しました。
モン太は桜庭君の走るルートを狂わそうとバンプを試みましたが、
あっさりかわされ後ろから追いかける状況に。
しかしこのプレイの開始地点は敵陣15ヤードですから、
フィールドの奥行きは25ヤードしかなく、
走力の差はそれほど考慮しなくても良い状況。
それでも一歩も二歩も遅れた事は痛いのですけど。

ワイドオープン(がら空き)になった桜庭君に対し
高見さんは悪寒を感じつつもパスを投げ込みました。
しかしモン太はボールの方を見ずにボールへ飛びつきました。
パスインターフェアギリギリのプレイですよこれは。

パスインターフェアとは、インターフェア(妨害)の名の通り
パスキャッチを妨害する反則の事です。
47th downで説明してありますが、改めて詳しく説明します。


投げられたボールに関しては、攻撃側・守備側ともに
平等にボールをキャッチする権利を有しています。
その権利を犯す行為がパスインターフェアです。
キャッチしようとしている選手に対し、
タックルなどでキャッチを妨害すると反則を取られます。
しかし、キャッチの体勢に入っていたとしても、
先に他の選手がボールに触れてしまえば、
その時点でパスインターフェアの適用が出来なくなります。

しかしながら、このパスインターフェアの反則は
審判の主観による判定となる為、
はっきりとした線引きはしにくい反則です。
もし、守備の選手とレシーバーが接触するのと
その守備の選手がボールに触れたのがほぼ同時だったりすると、
パスインターフェアの反則は取られる事も取られない事もあります。
今回のモン太のように、ボールを見ずにプレイするのは
反則を取られる可能性が高くなるのですが、
もし桜庭君に触れる前にボールに触れれば反則となりませんし、
桜庭君に触れる事無くパスキャッチを妨害できれば、
反則は取られない事となります。

前半に桜庭君がタッチダウンを決めたシーンで、
ヒル魔さんがピッタリとマークしていましたが、
あれは体を接触させないようにしていたので、
リーガル(合法的)なディフェンスとなります。

ちなみにボールに向かってプレイしていれば、
多少の接触は反則を取られない事もありますが、
相手のキャッチを邪魔するような接触をしていると
反則を取られやすくなります。

何度も書きますが、このパスインターフェアに関しては
判断基準が曖昧なので反則とそうで無い部分が不明瞭です。
さらにロングパスなどでは高速で動いているため、
審判もきちんと見極めきる事が出来ない場合がありまして、
誤審が起きやすい部分なのです。

振り返る事無くボールへ向かって飛んだモン太が、
エベレストパスをもぎ取りピンチを救えるのか?
 
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