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このblogは、アイシールドで出てくる戦略・用語を分かりやすく説明する事を目的とした感想blogです。火曜日23時頃更新予定(週によって前後あり)。本家サイトはhttp://fake.s22.xrea.com(プロフィール部分にリンク有)
 
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秋大会2回戦の夕陽ガッツ戦。
助っ人軍団の夕陽ガッツを相手に、夏彦さんの活躍もあって、
圧倒的な力の差を見せ付けるデビルバッツ。
夏彦さんの活躍に鈴音ちゃんも……
これって素直に喜んでいるんだろうか?
文だけ見ると結構ひどい言い方な感じがしますが。
観客席からも夏彦さんに対する声援が……
これもちょっと酷い言い方のような(^^
「ほとばしるほどバカだけど」って言葉に
めっちゃ笑わせていただきました。

褒められた(?)夏彦は、観客席に向かって間違ったアピールを。
そりゃみんなにバカって言われるだろうし、
鈴音ちゃんもああいう反応になるよな。

パスを中心に前進を続けたデビルバッツ、
次のプレイでヒル魔さんがコールしたのは、パワーオフタックル。
オフェンスラインの一番外側にいるのがオフェンスタックル、
その外側へのランプレイという意味です。
(ガードの外側ならオフガード)
パワーという冠が付いているだけに、
RBのブロッカーとしてFB(石丸君)だけでなく、
左側にいるG(黒木)まで動員する、
まさに力押しのランプレイです。

TEの夏彦をはじめとしたリード(前にいる)ブロッカーのブロックが、
このプレイの成否の鍵を握っています。
しかしさすがはヒル魔さん、すでに夏彦の操縦法は
把握しているようです。

そしてプレイ開始。
ヒル魔さんはセナにハンドオフしたあと、
基本に忠実に投げのフェイクをうちます。
そしてブロッカーの方は、石丸君、夏彦、黒木に小結が
細いながらもしっかりと穴を作り、セナの走路を開きます。
このプレイは10ヤードのゲインとなりました。

その後デビルバッツはTDを奪取、その後もさらに得点を重ねていき
42-0と大きくリードを広げます。
助っ人選手では、コンビネーションに対応できないと感じた
夕陽ガッツの主将熱海君。
セナに熱い視線を向ける熱海君を見て、
野球部の主将が「腕が折れた」などと、
ばればれな芝居をしてくれました。
他の助っ人達も同様に……って、持病でコレラはまずいだろ。
そしてついに夕陽ガッツのアメフト部員達が登場しました。
3兄弟も飛び跳ねるぐらいの彼らの気合の入れようを見たヒル魔さん。
敵の勝率が上がったのに嬉しそうな表情をしています。

夕陽ガッツの攻撃は、動きを見る限りでは
オーソドックスなランプレイやパスプレイのようでした。
ここでヒル魔さんが、夕陽ディフェンスについて注意を与えますが……
セナ君、まだ何言っているのか分かってないのね。

ではここでヒル魔さんが言っていた、
カバー2などの用語に付いて解説をしてみます。

様々な戦略が作られてきたNFL。消えていった戦略もありますし、
今でも残っている戦略もあります。
そんな中で90年代にNFLを席巻したのが
『ウェストコーストオフェンス(以下WCO)』でした。
それまではラン攻撃を中心に、ランフェイク(プレイアクション)からの
パスというのが、攻撃パターンの中核でした。

しかしWCOでは、5ヤード前後の短いパスを
ラン攻撃の代わりに使うという、
それまでとは全く違う考え方の戦略でした。
早いタイミングでの短いパスというのは成功率がかなり高いため、
非常に前進しやすい攻撃なのです。

さらに、WCOが普及した要因としてサラリーキャップ
(年俸上限制度)の関係があります。
選手の給料総額の上限が決められた為、
1つのチームが能力の高い選手を
たくさん保持しておく事が出来なくなったのです。

WCOで使う短いパスは、QBやWRの負担が小さいため、
スター選手を集めなくても、オフェンスが機能しやすい事から、
多くのチームで使われるようになっていきました。
WCOはNFLの世界に瞬く間に広がっていき、猛威を振るいました。
しかしそのWCO対策として、ある守備が生まれました。
それが夕陽ガッツが用いているカバー2ディフェンス(下図)です。

WCOでは短いパスが多いと分かっているので、
ボールが置いてある地点から10ヤード進んだ所まで
(ショートゾーン)に5人を配し、
それらのパスを封じ込めるシステムでした。

ラインで4人、10ヤード地点までに5人を配しているため、
10ヤード以上離れた所(ディープゾーン)は
2人で守らないとなりません。
これがカバー2ディフェンスという名前の由来になっています。

・カバー2ディフェンス図解(ディフェンス側のみ)
        S              S


------------------------ ←10ヤード

  CB     LB     LB     LB     CB


       DE    DT    DT    DE

===========()=========== ←スクリメージライン

WCO相手では効果を発揮するカバー2ディフェンスですが、
もちろん弱点もあります。
基本的にはカバー2はゾーンディフェンスなので、
それぞれの受け持つゾーンの境目が
(縫い目という単語のシームが使われます)
ゾーン守備の弱点となります。
カバー2では、ディープゾーンを守る選手が2人だけしかいないため、
その2人の真ん中にあるシームが、一番の弱点となっています。
その弱点をカバーするために、ショートゾーンを守る真ん中のLBが、
2人のSの間のシームの前方部分をカバーするような、
発展的なカバー2守備も生まれてきています。
(タンパベイ・バッカニアーズが使用していることで有名です)

カバー2対策をするデビルバッツに対し、
夕陽ガッツの方も裏をかいてブリッツを使う……
アメフトらしい戦略の駆け引きが面白いです。
夕陽ガッツのQB熱海君のハンドオフフェイクに見事に引っかかり、
上がってしまったCBのモン太。
こうなるとCBの裏にスペースが出来るため、
WRはワイドオープン(がら空き)になってしまいます。
そこに熱海君がパスを通してTD、夕陽ガッツが一矢を報いました。

しかし直後のデビルバッツの攻撃、セナの目の前に大きな穴が開き、
熱海とセナの一騎打ちの状況が生まれます。
3年間の全てをかけてタックルに行った熱海君でしたが、
セナは格の違いを見せつけ、そのままTD。
力の差に呆然と立ち尽くす熱海君……
でも、良い表情していますよ、熱海君。

そして試合が終了。
結果は56-6とデビルバッツの圧勝に終わりました。
勝って喜ぶデビルバッツのメンバーの中で、
夏彦だけはサイン会を催しています。
サインを貰いに来ている人はいるのか?

最後のシーン、良いなぁ。
夕陽ガッツが円陣を組んで後輩にエールを送り……
さらにデビルバッツにまでエールを送ってくれました。
夕陽ガッツからの熱い想いを受け取ったモン太とセナも、
次の試合に向けて気合がさらに入ったようです。
勝者は敗者の想いも背負って戦っていく……
そんな事を感じさせるシーンだったのではないでしょうか?
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