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このblogは、アイシールドで出てくる戦略・用語を分かりやすく説明する事を目的とした感想blogです。火曜日23時頃更新予定(週によって前後あり)。本家サイトはhttp://fake.s22.xrea.com(プロフィール部分にリンク有)
 
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西部ワイルドガンマンズvs.泥門デビルバッツ、
残り3分を切って、44-35と西部リード。
西部は当然のごとく、時間を潰しに来ました。

対王城戦で「ハドルで時間潰して……」という
ヒル魔さんの台詞がありましたが、
ここで西部が行っているのが、まさにその状況なのです。

暴れるモン太&黒木に冷静に解説してあげているムサシさん。
ムサシの言う通り、アメフトではリードしている側が
時間を潰すのは当然の戦術。
何度も書いていますが、時計が減算式のアメフトにおいては、
残り時間が0となった時に、1点でも多い方が勝者となります。
ですから、リードしている側が1ポゼッション差以上
リードしている場合には、試合終盤では無茶して攻めずに、
時間を消費しきればよいという戦略を選ぶ事が多いです。

1回のハドルで潰せる時間は25秒(NFLでは40秒)、
さらに1プレイで5秒ほどかかりますので、
1プレイ毎に30秒ほど潰せる計算になります。
ですので、4回の攻撃権で1分半程(NFLでは2分超)が
消費される事になります。
△=プレイ(5秒)、○=ハドル(25秒)とすると
△○△○△○△ これで95秒となりますね。
もし4回目の攻撃権までに1st downが奪えれば、
さらに時間を消費していく事が可能です。

残り3分を切ったこの段階で、西部は2回の1st downを奪えれば、
ほぼ勝利という事が出来ます。
(1プレイで1st downを奪ってしまうと2回では足りなくなりますが)

時計を止めるためのタイムアウトが泥門には残っていますが、
まだここは使う場面ではありません。
なぜなら、泥門には2回の攻撃が必要だからです。
攻撃権を得て1回得点した後、西部の攻撃の時にタイムアウトを使って
時計を止め、最後の攻撃のために時間を残す、
これがこのような場面でのタイムアウトの使い方のセオリーなのです。

リードしている西部の方は、時間を確実に消費していくために、
パスプレイではなくランプレイを選択する事となります。
パスプレイの場合には、パスが失敗すると時計が止まり、
次のプレイが始まるまで時計は動かないので、
ハドルで時間を潰す事が出来ません。
という事で、1回のパス失敗は
相手に25秒の時間を与えてしまう事と同じなのです。
さらにパスの場合には、インターセプトで攻撃権を失う
可能性もあるので、このような状況でパスプレイをするのは、
ほとんどありえない選択と言う事ができます。

守備側もランプレイと読んで、ゴールラインディフェンスのように、
前方に選手を集めているので、パスを投げれば決まりやすい
状況と言えるのですが……ここでどれだけリスクとリターンの
計算が出来るかが、勝負の分かれ目となります。

試合終盤の息詰まる攻防は、アメフト最大の魅力。
今シーズン(2004~2005)の王者を決める
第39回スーパーボウルでも、このような状況がありました。
3点をリードしたペイトリオッツは、残り1分47秒で攻撃権を得ますが、
イーグルスにタイムアウトが2個しか残っていない事から、
躊躇無く3プレイ連続でランを選択しました。
最初の2プレイでタイムアウトを使い切らせると、
1st down更新で勝ちが確定する状況にも関わらず、
3rd&5(3回目の攻撃で1st down更新まであと5ヤード必要)から、
ランプレイを使って、残り55秒まで時間を消費しました。
しかし、自分達の強いディフェンスを信じてのこの選択が、
結果的にスーパーボウルチャンピオンを引き寄せる選択となりました。
この後の4th downでのパントが、敵陣4ヤード地点まで飛び、
イーグルスに止めを刺すような形になりました。

残り46秒で最後の攻撃に賭けたイーグルスですが、
自陣4ヤード(ゴールラインまで96ヤード)という位置は、
あまりにも得点には遠すぎました……。
僅差での終盤の面白さは、バスケと並んで最高ランクだと
個人的には思っています。
皆さんにも、実際の試合でそのような状況を楽しんでほしいです。

どぶろく先生の言う通り、ここでわざわざリスクの高い
作戦を行う事はほとんどありません。
ランプレイのみで攻めていく事がほとんどです。

浮かれている牛島さんをはじめとした西部のメンバーですが、
陸君とキッドさんだけは、嫌な感じを受けているようです。

時間は無情に過ぎて行く中、まも姉とヒル魔さんが
秘密の暗号でやり取りをしていますよ……。
まもり姉が調べた成功率が高い「ヒッチ」コース、
西部の方もそのパスを選択してきました。
ムサシさんも言っていますが、攻撃側が時間を潰しにかかると
前進はしたいがリスクは犯したくないという事で
コンサバティブ(保守的)なプレイを選択しがちになり、
結果的に幅が狭まる事となります。
そこをヒル魔さんは狙っていました。
しかもぴったりのタイミングで……。

そしてプレイ開始。
予想通りの「ヒッチ」ルートを走ってきた鉄馬を見て、
モン太がすかさず追いかけます。
しかしルートを読まれている事も「読んでいた」キッドは、
下手投げの弾丸のようなパスで相手の裏をかいてきました。

このパスが決まれば、さらに時間の消費は必至。
またもたキッドに軍配か……と思いきや、
ヒル魔さんはモン太に策を授けていました。
モン太が狙っていたのは、鉄馬の指。
ボールをキャッチする際の力を抜く一瞬を狙ってきました。

無敵の鉄馬がついに敗北、
ここの所良い所無しだったモン太がついにやりました。
ボールは宙に浮いているわけですが、
描写を見ていると、パスキャッチ後にファンブル発生
というよりは、パスをカットした形になっています。

パスキャッチに関しては、レシーバーがボールを確保したと
審判が認めた後、両足など体の2箇所が地面に着いた時に、
パスキャッチが成立したと認められます。
(NFL以外だと1箇所でOK)
今回のようにキャッチした瞬間にボールを弾かれると、
確保が不十分という事でパスキャッチは認められない事が多いです。

もしファンブルであれば、転がっているボールを確保した方に、
攻撃権が移ることとなりますが、
パスカットであれば地面に着いた瞬間にパス失敗となるため、
このボールを空中でキャッチしなければなりません。

空中にこぼれたボールの行方は?
そして泥門最後の追い上げは成功するのか。
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