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このblogは、アイシールドで出てくる戦略・用語を分かりやすく説明する事を目的とした感想blogです。火曜日23時頃更新予定(週によって前後あり)。本家サイトはhttp://fake.s22.xrea.com(プロフィール部分にリンク有)
 
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王城ホワイトナイツvs.泥門デビルバッツ
34-29の5点差のまま、試合時間は残り3分を切りました。

泥門が攻撃権を持ってはいますが、
5点差というこの状況はとても難しい点差。
TDは必須なのですが、急いで取ると再逆転の恐れがあり
かといって時間を使い切るように攻めたとしても
TDを奪えなかったらその時点で終了という、
とても難しい状況に追い込まれています。
しかも前半から王城ディフェンスを崩そうとあれこれ試した上に、
雨でというコンディションの問題も絡んだ為に、
雪光さんが戦線離脱してしまいました。

この雪光さんの離脱で、泥門の選手達はさらに発奮しましたが、
王城側もショーグンのしごきに耐えてきた強者揃い、
さらに両面で出場している選手が少ないのですから
体力面では泥門よりもかなり有利であると言えます。


さらにこの場面で王城は、FGでは逆転されないのですから、
TDを許さないように守ればよい事となります。
TDのみを防げばよいのか、それともFGも許してはいけないのか、
この2つには大きな違いが有ります。

FGはエンドゾーンより30ヤード手前からでも
決められてしまう可能性があります。
フィールド中央付近では十分な奥行きが残っている為、
完全に止めきる事は難しくある程度進まれる事を
覚悟しなければなりません。

しかしTDを防ぐのであれば、エンドゾーン目前まで迫られても
最後の一線を守ればOKです。
エンドゾーン目前に迫られればフィールドが狭くなって
人口密度が上がるのでより守りやすくなります。
つまり「TDを防ぐ」よりも
「FGを蹴られる位置の手前で止める」方が難しいのです。

泥門もエンドゾーンが見える所まで攻め込んできましたが、
フィールドが狭くなるここからが正念場です。
しかしまがら……泥門オフェンスを支えていた1人である
モン太が限界に近づいていました。

桜庭君が守備に投入されて以降、
泥門の攻撃は封じられていましたが、
それを打開したのがモン太のデビルバックファイアでした。
さらにセナ君のランが少しずつ進むようになって
ランとパスに柱が出来た為に、戦略の幅が広がり
王城のディフェンスを崩せはじめたのです。
その柱の1つ、パスの大黒柱であるモン太が
使えなくなってしまう、もしくは使えない事が王城にバレる事は、
ヒル魔さんの言うとおり泥門にとっては死活問題です。

モン太がバテている自分を責めていますが、
セナ君の言うとおりモン太が居たからこそ突破口が開けたわけで、
恥じる必要も悔いる必要も無いですよ。
そんなモン太の姿を見てセナ君は発奮、
続いてのプレイでは進さんを抜きながらボールを持ち替える、
ギリギリなプレイを展開。
相手選手のそばでボールを持ち替える事は、
本来はやってはならない事です。
しかしこのような危ないボールの扱い方をしなければ
進さんに対抗できない位、泥門の攻め手の幅も
狭まっている事が理解できます……。

しかし進さんは、セナ君の腕をパワーで粉砕、
そのままボールを叩き落としました。
ここで王城側がボールを確保されてしまうと、ほぼ万事休す……
しかしモン太が最後の力を振り絞って
桜庭君のリカバー(ボールの確保)を防ぎました。
そしてどちらのチームにも確保されないまま
ボールがアウト・オブ・バウンズ(フィールド外)に出たので、
もともと攻撃権を持っていた泥門に攻撃権が残る事となりました。

誰も確保していないボールがフィールド外に出た時には、
基本的には攻撃権を持っていたチームがボールを持つこととなります。
ちなみに次のプレイ開始地点は、
ボールが外に出た位置とファンブルした位置によって変わります。
(ファンブル地点とフィールド外に出た地点のうち、
 より後方の場所が次のプレイ開始地点となります。)
例外はエンドゾーンからフィールド外に出た時、
攻撃側の自陣エンドゾーンから外に出た場合には
セーフティとなり相手チームに2点が加わります。
敵陣のエンドゾーンから外に出た場合には、
攻撃権が入れ替わってしまいます。
(タッチバックの扱いで20ヤード地点から攻撃開始)

またアメフトでは、地面を転がるボールを
意図的に叩いたり蹴ったりすると
イリーガルバッティング(キッキング)の反則を取られます。
ですので、相手に確保されそうになったからと言って
叩いたり蹴ったりしてボールをフィールド外に押し出すと
反則を取られる事となります。
しかし、今回のプレイのように競り合った中で
ボールがフィールド外に出た場合には、
故意とは判断されないので反則はほとんど取られません。


攻撃権を確保する事が出来た泥門ですが、
肝心のモン太は完全にグロッキー状態。
力尽きて倒れこみましたが、本庄さんが支えてくれました。
本庄さんの前で不甲斐ない姿を見せたくなかったのか、
根性を見せてフィールドへと戻ろうとしたモン太に
本庄さんからの言葉が……覚えていたのか、本庄さん。
グローブの紐が解けるなんて事は珍しいですし、
それをファンにプレゼントなんて稀な事。
ですから、その事を覚えているのはありえますが、
モン太の事だと気付いたのは凄いな……
顔が猿っぽかったから?という考えも浮かびましたが、
そんな考えを押し流してしまう位の
モン太の涙を流す姿の熱さに感動ですよ。

そんなモン太の姿を見たセナ君、
モン太に「二人で飛ぼう」と提案?
「二人で」?……どんなプレイをするのだろう?
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