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このblogは、アイシールドで出てくる戦略・用語を分かりやすく説明する事を目的とした感想blogです。火曜日23時頃更新予定(週によって前後あり)。本家サイトはhttp://fake.s22.xrea.com(プロフィール部分にリンク有)
 
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白秋ダイナソーズvs.泥門デビルバッツ
マルコがセナ君からボールを奪い取ると
そのままエンドゾーンまで運び込みファンブルリターンTD。
これで16-7と白秋がリードを広げました。
ただでさえトライ・フォーで得点差が離される展開なのに
ここで1回攻撃権を飛ばされたのと同じになる
ターンオーバーを喰らってしまったのは痛すぎます。

マルコの思惑通りに強さを実感して呆然としているセナ君……
白秋の強さを表すためだけに出てきたSIC地区の
他校の生徒達ですが、激戦区ってキャラの濃さ激戦区か。
実際にはSIC(埼玉・茨城・千葉)の3県をあわせても
東京の半数ほどのチーム数しかないのですけどね。

リードを広げられた泥門はヒル魔さんが早速次の手を打ってきました。
雪光さんを投入し、セナ君もレシーバーとして使い
4人を一気にマルコの守備担当ゾーンに走りこませました。

王城戦の準備段階の時に、ゾーンディフェンスについて
分担場所を色分けして視覚的に説明していましたが
今の主流は10ヤード以上の距離の場所に
ディフェンスを2人だけ置く「カバー2」ディフェンス。
このカバー2ディフェンスの弱点は後ろ2人のど真ん中にある
シーム(縫い目)と呼ばれるゾーンの切れ目の部分です。
しかし力ずくでこの「カバー2」を破るのが
レシーバーをたくさん奥のゾーンに放り込む事。
後ろのカバーは2人しか居ないのですから、
アンダーニース(10ヤード以内)にいるディフェンス選手が
追いかけながら守備をしなければならなくなります。
そうなるとマークがしきれなくなるなど、
ディフェンスに綻びを生じさせる事が出来るのです。
もちろん欠点もあって、レシーバーが長い距離を走りますから
QBにある程度の時間を与えなければなりません。
もしラインがブロックをミスすれば、
QBはパスを投げる相手が見つけられずに投げ捨てざるを得なくなります。

4人を奥のゾーンに走りこませてヒル魔さんは-パスを……
と思ったら、自ら持って走っていました。
QBドローは説明に有る通り、パスのフリをしてQBがボールを持ち
そのまま走るプレイですが、ロングパスを投げるフリをする事によって
ディフェンスの選手の意識を後方へ持っていかせる事が出来るので
このような状況ではヒル魔さんの前はがら空きになり易くなります。
しかし今回はマルコがフィールドに居た為、
すぐさま前へと回りこまれてしまいました。
ヒル魔さんがわざと作った隙に乗じたマルコは
ボールを奪取しましたが……ヒル魔さんはボールを取られる前に
足をフィールド外に出してプレイを終了させていました。

「狡い」というのがバッチリ当てはまるヒル魔さんの動き、
試合に勝つために無駄な行動をしないというあたりが
ヒル魔さんらしい思考だと思いますね。

ここでヒル魔さんは、如月とマルコの脅威を減らす為に
プレイスタイルを変えてきました。
短い距離の前進を積み重ねるのは、105th downで触れた
ウェストコーストオフェンス(WCO)の形。
WCOでは、1つ1つのプレイは前進距離が小さい為に
リスクはとても小さくなります。
しかし「前進距離が少ない = プレイ数が多くなる」となるので
ミスを続けてしまうとすぐに破綻しかねません。
その代わり攻撃が続けられれば時間を大量に使うこととなりますし、
相手ディフェンスの疲労を溜めさせる事が出来ます。

ボールを奪われないようにする為に、
短い距離の積み重ねを始めた泥門オフェンス。
RBセナ君へのヒッチパスプレイ、
豊富なレシーバー陣を使ってのショートパスで、
徐々にですが確実に進んでいきます。

ここでマルコは泥門の雰囲気が戻った事を悟り、
次のプレイで仕掛けを打つことを決定。
仕掛ける相手は……ヒル魔さん。
ヒル魔さんに迫る人影は誰なのか。
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